・身(み)→本体のこと。
・蓋(ふた)→蓋のこと。中に入れるものにより蓋の種類も様々あります。
・立ち上がり、ヤロウ→身側の内部または蓋側の内部に別の板を取り付けた部分のこと。
・細部は「印籠蓋」を参照してください。
・側板(かわいた)→箱の外側の部分
・天板(てんばん)→蓋上部の箇所のこと。天板のみ上質な材を使用する場合もある。
・底板(そこいた)→箱の底箇所のこと。底板を貼り付ける形や身内部に組み込む形がある。
桐箱の蓋の中で最も一般的な形状です。
印籠蓋は蓋と身が口縁部で合う造りになっており、内部の立ち上がりに
よって蓋を引っ掛けるので密閉性が高く蓋がぴったり閉まることから、湿度から中身を守る性能が高いです。
そのため、保存性を重視するのであればこちらの蓋使用の箱がおすすめです。
印籠蓋は3種類の蓋形状が存在し、機能性はどれも同様ですが中に入れる物によって用途が変わります。
「主な使用用途」
印籠蓋は、その性質上高級な陶器や茶道具が主ですが、皿、茶碗、全般的に何にでもご使用いただけます。
1 本印籠
桐箱の基本的な形状です。本体と蓋は別々に製造し、本体上部の側板を削り、立ち上がりを出す形状になっています。その本体に蓋を合わせて1つの箱と成します。
由緒あるお茶道具等に用いられており価格帯は高価になります。
2 カギヤロウ蓋
構造は本印籠と似ていますが、製造工程が異なり、1つの箱から蓋側の側周りの板から立ち上がりを削り出して、本体と蓋に分かれた形状をしています。
3 入れヤロウ蓋
一見するとカギヤロウに似ていますが製造工程が異なり身の内部に立ち上がり(ヤロウ)を取り付けた形状をしています。
4 蓋ヤロウ蓋
入れヤロウ蓋とは逆に蓋側内部に立ち上がり(ヤロウ)を付けたものです。
印籠蓋はその名のとおり、あの水戸黄門様で有名な印籠の合口の構造から名づけられています。